奥鬼怒の蛾 1
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霧に包まれる初夏のスキー場。ここ群馬県片品村のスキー場には山菜狩りの人たちが大勢やってきます。
山菜を探してふと足元に目をやると…
傷ついた蝶が羽を休めています。
あれ? 蝶じゃないですね〜
どうやらシャクガの仲間のようですが、上品なデザインとスマートな胴体をしています。これじゃぁ蝶と間違えても不思議ではないでしょう。
名前はサカハチクロナミシャクのようです。ごく普通の蛾らしいのですが、見かけた記憶がありません。
幼虫の食草はツツジ科やカバノキ科の植物らしいです。レンゲツツジやウラジロヨウラク、シラカバなどが好物だとか。確かにこれらの植物は茨城県南部にはありません。なので、見たことがなくて当たり前なのかもしれません。
●サカハチクロナミシャク/Rheumaptera hecate hecate
シャクガ科ナミシャク亜科
参考サイト:みんなで作る日本産蛾類図鑑
http://www.jpmoth.org/
参考文献:保育社『原色日本蛾類図鑑 上』
(撮影:2011.6.11/群馬県片品村)
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蛾のなかには白黒の地味なものがいます。そんな蛾たちは華やかさには欠けるものの、妙に高貴な印象を与えたりするものです。
潔いデザインというのでしょうか、変に記憶に残ったりするんですね〜
子どもの頃、マサキに止まっていたユウマダラエダシャクをよく見かけました。「おどろおどろしい蛾だなぁ」と不気味に感じていた自分を今でも思い出します。その記憶が鮮烈に甦るのが、写真のような地味な蛾を見た瞬間。
そうなんです。私の場合、記憶の扉を開くものが蛾だったりするわけです。蛾が嫌いではないのは、そのあたりに理由があるのかもしれません。
こちらの蛾はユウマダラエダシャクではなく、ウンモンオオシロヒメシャクのようです。こんな模様や色を美しいと思えるのは、もしかすると幸せなことなのかもしれない…と思うようにしています。
●ウンモンオオシロヒメシャク/Somatina indicataria morata
シャクガ科ヒメシャク亜科
幼虫の食草はスイカズラ科の植物のようです。スイカズラやオオバヒョウタンボクという名前が挙がっていました。スイカズラなら茨城県南部にいっぱいありますから、この蛾もいっぱいいることでしょう。
参考サイト:みんなで作る日本産蛾類図鑑
http://www.jpmoth.org/
参考文献:保育社『原色日本蛾類図鑑 上』
(撮影:2011.6.12/土浦市)
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昨年の夏、筑波山の中腹で行われた子ども向けの学習活動にスタッフとして参加し、ライトトラップを実施しました。この蛾はそのとき灯火に集まってきた一種。たぶん、ヒメシロフアオシャクだと思います。
一般の人に「これは緑色の蝶です」と言ったら、たぶん信じてくれるのではないでしょうか。それくらいきれいな蛾だと思います。
しみじみ見ていたら、どことなくタテハチョウの止まり方に似ているような気がしてきました。さらに、シャクガの飛び方もタテハチョウの飛翔に似ているような気が…
話は変わりますが、一般の人の間で蛾と蝶の違いが話題になることがありますけど、専門的にはどんな線引きがされているのでしょう。明確な区別伝があるのでしょうか?
そう言えば、緑の蝶って見た記憶がありません。緑の蝶はいないけど緑の蛾はいる。こんなところに蛾と蝶の違いのヒントが隠されているような…。そんな妄想が頭のなかで渦巻いてしまいます。さらに、シャクガとタテハチョウが意外にも系統的に近いなんてことがあったりして…
でもね〜、タテハチョウのように翅を静止させて滑空するような飛び方はシャクガにないしなぁ。あ〜あ、頭がこんがらがってきました。
*追記/そう言やぁ、緑の蝶でミドリシジミという種がいたのを思い出しました。もっと光沢のある鉱物的な色ですが、確かに緑です。
●ヒメシロフアオシャク/Eucyclodes infractus
シャクガ科アオシャク亜科
幼虫の食草はヒサカキらしいので、珍しい蛾ではなさそうです。でも、あまり見かけません。ぜひ幼虫の姿も拝見したいものです。
参考サイト:みんなで作る日本産蛾類図鑑
http://www.jpmoth.org/
参考文献:保育社『原色日本蛾類図鑑 上』
(2010.8.8/筑波山中腹)
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4月の末につくば市の植物園できのこ調査をしていた時に見かけた蛾です。何匹も目にしたので一般的な蛾だと思います。いかにもシャクガという外見でした。小型とは言えない大きさでした。どちらかというと大型と言えそうなタイプです。
図鑑とネットで検索した結果、オオトビスジエダシャクと判断しました。あまりにも数多く飛び回っていたので、身近な植物を食草にしているのだろうと想像。
ネットの情報によると、幼虫の食草はヤナギ科、ヤマモモ科、カバノキ科、ブナ科、マンサク科、バラ科、マメ科、ツバキ科など、数えきれない種類の植物があげられています。なるほど個体数が多いわけです。
●オオトビスジエダシャク/Ectropis excellens
シャクガ科エダシャク亜科
参考サイト:みんなで作る日本産蛾類図鑑
http://www.jpmoth.org/
参考文献:保育社『原色日本蛾類図鑑 上』
(撮影:2011.4.29/つくば市)
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翅を広げて20ミリくらいの小さな蛾です。メイガの仲間らしき雰囲気を漂わせています。
調べてみたら、やっぱりメイガの仲間でした。名前はシロモンノメイガ。写真で見るとどうってことはない蛾ですが、実物を見ると意外にも可憐な愛らしい蛾です。「超小型の蝶ですよ」と言ったら信じてもらえそうな気がします。チラチラと飛んでいるところを眺めていると蝶のように思えてくるから不思議です。
●シロモンノメイガ/Bocchoris inspersalis
メイガ科ノメイガ亜科
参考サイト:みんなで作る日本産蛾類図鑑
http://www.jpmoth.org/
参考文献:保育社『原色日本蛾類図鑑 上』
(2010.10.3/石岡市・旧八郷町)
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蛾はなんで嫌われるのかなぁ。この蛾なんかセセリチョウとあまり変わらないと思うんだけど…。もっとも、セセリチョウやヒカゲチョウは蛾と間違えられることも多くて、女性などは悲鳴を上げることもしばしば。やっぱり色が悪いのでしょうか?
写真の蛾なども色の悪さでは間違いなく嫌われ者の太鼓判が押されそうですね〜
よく見ればきれいな模様だと思うんですけど…
さて、この蛾の名前は? 調べてみたらヒメアシブトクチバらしいです。
●ヒメアシブトクチバ/Parallelia dulcis
ヤガ科シタバガ亜科
参考サイト:みんなで作る日本産蛾類図鑑
http://www.jpmoth.org/
参考文献:保育社『原色日本蛾類図鑑 下』
(2010.8.8/つくば市)
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筑波山の中腹にあるキャンプ場。そこのトイレに同じ蛾が複数いました。
クチバスズメのようです。幼虫の食餌植物はクヌギやコナラ、アラカシ、シラカシなどのブナ科の葉。茨城県南ではどこにでもある木なので、クチバスズメにはいい環境なのかもしれません。
それにしても、なんでトイレにたくさんいたのでしょうか? キャンプ場のトイレなので、たいした照明は付いていないのですが…
●クチバスズメ/Marumba sperchius sperchius
スズメガ科ウチスズメ亜科
参考サイト:みんなで作る日本産蛾類図鑑
http://www.jpmoth.org/
参考文献:保育社『原色日本蛾類図鑑 下』
(2010.8.3/つくば市)
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